本の紹介

 私が書いたり翻訳に携わった本を紹介します。

コラム

「学校臨床力を磨く事例検討の進め方 ―かかわり合いながら省察する教師のために―」 角田豊著 創元社 2020

コラム

「子どもとの関係を読み解く 教師のためのプロセスレコード ―学校臨床力を磨く自己省察とグループ省察会―」 角田豊著 金子書房 2019

 

コラム

「子どもを育む学校臨床力 多様性の時代の生徒指導 教育相談 特別支援」 角田豊・片山紀子・小松貴弘編著 創元社 2016

コラム

「生徒指導と教育相談 父性・母性の両面を生かす生徒指導力」 角田豊編著 片山紀子・内田利広著 創元社 2009

コラム

「自己心理学の臨床と技法 -臨床場面におけるやり取り-」 リヒテンバーグ他著 金剛出版 2006(共訳)

著者のリヒテンバーグさんは、乳幼児研究をベースに精神分析的自己心理学を展開している臨床家です。「動機づけシステム理論」というのが、乳幼児研究から生まれたオリジナルな観点で、自己対象体験を分化して捉えるための視点と言えると思います。分厚い本ですが、著者の事例がとても詳細に載っており、自己心理学派の臨床実践がわかる本だと思います。

 目  次     

第1章 イントロダクション―精神分析技法の歴史と本書の位置づけ―

第2章 事例の要約と,生の体験が患者の自己と動機づけシステムに及ぼす影響

第3章 臨床場面におけるやり取り―1983, 1985, 1987, 1989, 1990―

第4章 技法の10原則

第5章 感情体験―臨床場面におけるやり取りの中でもっとも重要な道筋―

第6章 転移―いかに理解し作業するのか―

第7章 夢―睡眠機能がもたらす探索への特別な機会―

第8章 性欲,好意,そして性愛化―性的虐待の治療に含まれていること―

第9章 治療作用の様式と,私たちが勧める技法でどのように治療作用が促進されるか

第10章 論争的な質問に対する返答

コラム

「自己心理学入門 -コフート理論の実践-」 ウルフ著 金剛出版 2001(共訳)

著者のウルフさんは、コフートの精神分析的自己心理学の発展に大きな位置を占める臨床家です。コフートの共同研究者でもありました。コフートの著作は、難解な面がありますが、この本は自己心理学の理論と実践について、わかりやすくまとめられたものではないかと思います。

 目  次    

 第1部 自己の心理学

第1章 イントロダクション:歴史的展開

第2章 全体的オリエンテーション:人間の内的生活

第3章 自己心理学の基本概念

第4章 自己と自己対象

第5章 自己対象関係障害:自己の障害

第6章 自己愛憤怒


 第2部 治療

第7章 場面設定

第8章 原則

第9章 治療プロセス

第10章 自己対象転移

第11章 逆転移の問題

第12章 分析における現実

第13章 終結

文献/付録1 薬物治療/付録2 第三者関係/自己心理学の用語解説

コラム

「臨床的共感の実際-精神分析と自己心理学へのガイド」 バーガー著 人文書院 1999(共訳)

著者のバーガーさんは、カナダの精神分析家です。北米のオーソドックスな精神分析の立場と、自己心理学の両面の知見を用いながら、独自の臨床感覚に根ざした「臨床的な共感」論を展開しています。精神分析以外の立場の臨床家の人にも、特に臨床編は役に立つ知見が多いのではないかと思います。

目  次

共感という臨床課題-翻訳書刊行に寄せて 齋藤久美子

謝辞

 第1部 共感の概念

第1章 患者を知ること

第2章 正統派の共感概念

第3章 自己心理学における共感

第4章 共感の議論に寄与する要因

第5章 共感に至るための非技法的なイメージ


 第2部 臨床場面における共感的理解

第6章 患者の世界に入る

第7章 共感と理解のレベル

第8章 共感の焦点となる治療上の葛藤的相互交流

第9章 葛藤から見た欠損への共感

第10章 不正確さと共感

第11章 共感的介入

第12章 共感的理解の出現

第13章 癒しの要因としての共感

第14章 スーパーヴィジョンにおける共感

第15章 エピローグ-終結時における共感の運命

コラム

「カウンセラーから見た教師の仕事・学校の機能」 培風館 1999

私自身が、鳴門教育大学に最初に勤務したことから始まった、学校の教師や学校現場との関わりを、まとめました。臨床心理士がスクールカウンセラーとして学校に入る機会が増えています。学校現場とは、どのようなところかをまず理解することが、スクールカウンセラーには求められると思います。
              
目 次

プロローグ-この本について

第1章 教師を知る-学校教師のための大学院

第2章 学校を知る-訪問カウンセラーとして

第3章 学校現場を知る-スク-ル・カウンセラーとして

第4章 これからの学校と教師の取り組み

エピローグ

コラム

「共感体験とカウンセリング-共感できない体験をどうとらえ直すか-」 福村出版 1998

私の博士論文をベースに、学部の卒業論文から13年間続けてきた「共感」についての研究をまとめたものです。臨床研究と調査研究の両方からアプローチしています。
                                      
目 次 

まえがき

第1章 共感についての誤解

第2章 共感体験を把握する方法

第3章 初心治療者の体験と理論の結びつき

第4章  とらえ直しによる治療者の共感的理解とクライエントの共感性

第5章 共感性を測る1:共感性質問紙(EESR)の作成と共感性のタイプ

第6章 共感性を測る2:共感性と父性・母性

第7章 共感性を測る3:共感性と自己愛

第8章 共感体験の探索

あとがき